住宅四方山話 〜第16回〜
【住宅四方山話】
エネルギーを考える そのⅠ
震災による津波の被害により福島第二原子力発電所が全壊し、東京電力管内の電力供給が危うくなり節電への気風が高まる中で、日本全体が原子力発電所の存続そのものを否定する風潮となっています。
そんな中、代替エネルギーの検討や省エネの工夫、生活環境の改善など様々な角度から検証してみます。
①現在のエネルギーは
現在使用しているエネルギー源を大別すると、電気・ガス(都市ガス、Pg)・石油・石炭・液化天然ガス等がありますが、電気を作るにも水力・火力・原子力・太陽光・風力等様々な方法があり、石炭・石油・液化天然ガスを燃やすなど地球環境を脅かすものから太陽光発電・風力発電等環境に優しいものまであります。石油から精製されたガソリンを使用する自動車などは電気化が進んでいますが、住まうことに関する(住宅関連)エネルギー源は電気とガスが主になります。
近年普及してきたオール電化などは、今回の電力供給の逼迫感で地域によっては新規住宅に敬遠されがちとの話しも聞きます。ではガスは問題が無いかと言うと、ライフライン(都市ガス、電気、水道)で震災などの被害を受けた時に一番復旧しにくいのがガスライン、次に水道、電気という順序だそうですので一時的な状況でオール電化を否定する必要も無いと考えます。余談ですが、今回の震災で仙台市では下水道の復旧が遅れ、排水が逆流したりして衛生面で二次的な被害(時期が暑い時期だと感染症などが広がる恐れがある)も懸念されたとのことです。
次回は、「今後のエネルギーは」のテーマでお伝えします。
モリス住宅総合研究所 監修