住宅造りキーワード 〜第32回〜
【住宅造りキーワード】 第13回
⑤住宅工事の各工種と仕様 Ⅶ
屋根
屋根は建物のデザインに関わる重要なアイテムですが、雨や風、日光などを遮るために、建物を守る主要な部分です。
外観のデザインだけではなく、立地条件(海のそば、山間地、気候風土)も考慮して材料の選択や設計を進めることが重要です。
材料のコストにもよりますが、屋根の形状がシンプルなほど雨漏りしにくく工事費も比較的安価ですが、形状が複雑であったり、勾配が急な屋根ほど工事費は高くなる傾向にあります。
●代表的な屋根の形状
現在の洋風住宅では、切妻、寄棟、片流れの屋根が多く、建物の形状や使う材料・カラーにより様々な変化が生まれます。
●屋根の材料の種類
材料は瓦、金属板、スレート瓦と大きく三つに分類されます。
「瓦の特性」
瓦は日本古来の伝統的な屋根の材料で、粘土を高温で焼いて作ります。
耐久性、耐火性には非常に優れていますが、重いので構造躯体を強くする必要があります。
形状により日本瓦(和瓦)と洋瓦に分けられ、和風住宅、洋風住宅にそれぞれ使います。
「金属板の特性」
金属板の特性は、軽量で加工のし易さと屋根の形を自在にできる点です。
最近のものでは、断熱材と複合された商品も多くあります。
中でも、ガルバリウム鋼板はアルミと亜鉛の合金でメッキした鋼板で、アルミの耐久性と亜鉛のもつ優れた腐食防止の機能を合わせ持ち、メンテナンスも楽なため、外壁にも多く使われています。
「スレート瓦特性」
石綿とセメントを混ぜ合わせて加工した石綿スレート板で、瓦より軽く、耐震性や耐久性にも優れ、色の種類も増えており、和風、洋風共に使用できる材料です。
モリス住宅総合研究所