住宅造りキーワード ~第54回~
住宅造りの四方山話
【土地選びの話し3】 NO,0003
東日本大震災と共に発生した津波の凄まじさは想像を絶するものであり、
その後の住宅用地としての土地選びの際は海抜の低い場所は敬遠されがち
となっていますが、海抜は津波の発生に対するリスクのみですが、
軟弱な地盤や地質によるリスクも考慮する必要があります。
●軟弱地盤とは
建物を建てるということは、地盤の上に基礎部分が乗りその上に建物本体が
乗るということです。
その建物の重さを支えきれずに建物が沈下(不等沈下)する恐れのある地盤をいいます。
同じ基礎面積の住宅でも、重量の軽い木造住宅と、重い鉄筋コンクリートで作られた住宅では
その建物を支える為に必要な地盤の強さも異なり、二階建てや三階建ての負荷重量
の相違によっても軟弱地盤の定義も変わってきます。
要するにその建物の重さを支えきれない地盤を軟弱地盤と言います。
●建物の重さとは
一般的な木造2階建ての建物で、床面積1㎡当たり約300㎏(ベタ基礎の場合)
鉄骨造の建物であれば約700㎏程度の重さが地面に伝わっています。
鉄筋コンクリート造などは、床面積1㎡当たり1・5トンもの重量になっています。
例えば、基礎面積60m2(総2階建て120m2)の木造住宅では、
60m2×(300kg×2)=36トンあまりの重量が地盤に伝わると推測されます。
ただし木造住宅の基礎は、布基礎飛べた基礎に大きく分けられ、
布基礎の場合は基礎底盤部分のみで地盤に接していることに対しベタ基礎では
基礎面積全てで建物の重さを支えることが出来布基礎よりはベストといえます。
モリス住宅総合研究所