住宅造りキーワード ~第56回~
住宅造りの四方山話
【土地選びの話5】 NO,0005
軟弱地盤で起こる、不同沈下
建物が傾き、倒壊の危険性が生じることがあります。
なぜ沈下が起きるのか
表層地盤は水と空気と土から構成されており、地盤沈下が起きやすいのは水分を多く含ん
だ地盤で、そんな地盤に建物がのると、徐々に水や空気が抜けていき、
地盤の体積が減少してゆきます。
この現象を圧密沈下といい、圧密沈下は建物をのせてすぐに現れるのではなく、
数カ月から数年経過してようやく現れるのが普通で、
一度沈下し始めると建物の荷重と地盤の強さがバランスを取るまで続きます。
不同沈下の発生原因
① もともとの軟弱地盤に荷重が偏った建物が建っている場合に発生しやすくなります。
② 軟弱地盤と良質地盤が混在している場合に発生しやすくなります。
③ 切り土・盛土で構成された造成地で、盛土に良質なものを使っていなかったり、
十分に締固めや養生期間を設けていなかったりした場合に発生しやすくなります。
④ 地層に傾斜があったり、良質地盤の中に軟弱層がある場合に発生しやすくなります。
⑤ 瓦礫による盛土をしたときに、雨水の浸透により瓦礫の隙間に土砂が流れ込んでしまい沈下が発生しやすくなります。
また、締固めが不十分だと、瓦礫が動いてしまい沈下することもあります。
⑥ 雨水や地下水は土の中へ浸透し、流れやすい方向へ土を動かそうとし、表土も地下に向かって流れていく性質があり、
流失の可能性がある(擁壁や土止めが不確実な場合や傾斜地や砂地等)場合に発生しやすくなります。
モリス住宅総合研究所