内装材のお話 〜第2回〜
○内装仕上材
床、壁、天井の仕上材が主なものとなります。
○床の仕上材
下地の根太(木材)に合板下地を貼り、その上に仕上げ用の床材を貼る施工方法が一般的です。
もっとも普及している仕上材は、フロアーと呼ばれる厚さが12ミリないし15ミリの合板に化粧単板(0.3ミリ~0.5ミリ)を貼ったもので、一枚のサイズが1818ミリ×303ミリのものが主流ですが、化粧単板が2ミリ、3ミリある、高級で表面単板の傷みにくいものや、床暖房(電気式)を組み込んだものがあります。
通常の化粧単板仕様のものは、掃き出し等の水にさらされる可能性の有る箇所では単板がはがれたりすることもあるのでサッシの開閉等注意する必要があります。
又、キャスターつきの椅子等の使用に不向き(へこんだり、表面単板がはがれる恐れがある)なフロアーや、薄い化粧単板仕様のフロアーの中にも下地を硬いものにし、樹脂を含浸させた単板を貼った強化フロアーもありますので事前に確認することが大切です。
又、断面形状や長さは上記と同じでも、小幅の高級感があるものもあります。
表面の化粧単板の樹種としては、ナラ、ブナ、サクラ他様々あり、さらに幾種類かの着色を施すことによって、ナチュラル色からダーク色まで様々な選択ができます。
前述しました合板下地をベースとするものに対して、無垢仕様のものがあります。
一般的なサイズとしては厚さ15ミリないし18ミリで、一枚のサイズが1818ミリ×巾75ミリ程度のものが主流で、樹種としては、ナラ、ブナ、サクラ他様々ありますが、最近では東南アジアのチークや中南米のイペやアフリカのエッキやオーストラリアのサイプレスなどの非常に硬く、意匠(デザイン)的にもマニァックなものも各種出廻っております。コスト的には大きくアップしますが数十年使用すると考えれば検討の余地もあるでしょう。
床材の仕様や色を決めるに当たっては、コンセプトを考えたうえで、外観、間取りから他の内装仕上箇所(壁、天井)や建具や照明まで考慮して選択してゆくことが大事ですので、建築会社の担当者に“つくりたい住宅”のイメージを充分理解してもらったたうえで、総括的なコーディネートをしてもらうことをお勧めします。
自分たちのコンセプトを絞り込むに当たっては、様々な建物を見て廻ることが重要ですが、住宅展示場等の、建坪が広く又、実生活が感じ難い物件よりも、現場見学会等が参考になるかと思います。
モリス住宅総合研究所 監修