屋根のお話 〜第1回〜
○屋根材の種類
屋根材には大きく分けて粘土系、金属系、スレート系と3種類ありあります。
○屋根材それぞれの特徴
粘土系は、粘度を成形して焼いた屋根材で、形によって和瓦と洋瓦に分けられます。また、いぶし瓦、陶器瓦、塩焼き瓦などの製法があります。
瓦葺きは耐火、防水、断熱、遮音性に優れていますが、重量があり地震などには弱いといわれてきましたが、現在の木造を中心とする構造が飛躍的に丈夫になってきていることと前述の性能に意匠の豪華さが相まって選択する住宅購入予定者も微増しています。
価格的にも、総2階の30坪程度の一般的住宅ですと屋根の平米数も少ない為、他材と比較しても建築総金額からすると大きな差額にはなりません。
洋風住宅には洋瓦のヨーロピアンやスパニッシュタイプなどが人気です。
金属系は、鋼板、銅板、アルミニウム板、ステンレス板などの種類があります。
金属板は、加工しやすく、施工性がよいのですが、さびやすいという欠点があります。また、銅板やステンレス板はかなり高価です。一般の住宅には、表面に塩ビ塗料などを焼き付けてさびを防いだカラー鉄板がよく使われていて、シンプルな仕上がりとなりコスト的にも安価といえます。
スレート系は、セメントと繊維を原料としてつくられており、薄い板状の屋根材が主体で軽量な上、施工も容易コストも比較的安価で色数も豊富なので、現在最も多く使われている屋根材といえます。
平板状のほかに、洋瓦の形をしたものが普及してきており、意匠的には粘土系のものと変わらずコスト的に安価な為選択する住宅購入予定が増えています。
※屋根工事は、材料コストのみでなく屋根形状やデザインによって金額が大きく変わります
モリス住宅総合研究所 監修