モジュールのお話
モジュールとは
住宅を造る場合の、(各部分を一定のサイズの倍数で統一する)基準となる大きさを言います。(基本モジュール)
日常の生活を営むのにも、各所に様々なモジュールが存在しています。
住宅を造るときの基本モジュールは、1尺(約303㍉)を基準とする、すなわち3尺(909㍉)の尺モジュールもしくはメーターモジュール(1m=1000ミリ)の二種類に大きく分けられます。
尺モジュールとメーターモジュールの長所短所。
廊下やトイレ・階段等の共用部分は、すれ違いや運搬の為に幅が広く取れるメーターモジュールの方が使い勝手が良いといえます。しかし、居室部分は住宅メーカーによっては、「メーターモジュールが広いとは限らない」という点があります。
メーターモジュールで設計すると家全体の面積が尺モジュールより大きくなってしまい総コストが高くなってしまうので、それを防ぐため下のようなことも良く頻繁に行われます。
8畳間は、尺モジュールでは3640㍉×3640㍉=13.25平米となり、メーターモジュール本来でしたら4000㍉×4000㍉=16平米となるはずですが、ハーフモジュールを使用して3500㍉×3500㍉=12.25平米と、尺モジュールの8畳間より狭いケースもあります。 同様に6畳間は、尺モジュールでは3640㍉×2730㍉=9.94平米となり、メーターモジュールの場合3500㍉×2500㍉=8.75平米となります。
見積り時に、廊下の巾やトイレ洗面の巾、奥行ならびに居室のサイズ、広さを確認することが重要です。
価格面から見ると柱の間隔等が909㍉と1000㍉となり、同じ間取り(前述したハーフモジュールは使わない)で設計した場合はメーターモジュールの方が面積で約20%増えるため、総金額では高くなりますが『平米単価』に換算した場合安くなる可能性は有ります。
なぜなら、同じ間取りで逆の視点から考えますと、尺モジュールは面積が同じであった場合柱や壁など構造物が沢山入りますので『坪単価』だけを見ると上昇します。
しかしながら、資材コスト(合板・石膏ボード・フローリング等)から見ると、基本的に資材は尺モジュールで規格されている為メーターモジュールの価格があまり安くなっておらず難しいところです。
必要なことは、何を重要と考え優先させるか、家族の現在、将来を見据え時間を掛けて検討を重ねることです。