住宅ミニ知識

分譲マンションの購入のリスク~第1回~

建設とは多くの異なる要素の集合体 

 最近話題になっているマンション、ホテル等の構造計算偽装の問題には国民全てが驚いたことと思います。
マンションやホテルのみならず全ての構造物には構造計算が必要で構造基準を満たすことは大前提となり、今回は建設というプロジェクトのスタートラインで危険で悪質な行為が実行されてしまったのです。
認識して頂きたい事は、建設(住宅、公共施設他のあらゆる構造物)は、地盤、地形、現場へのアクセス等を含む建設地の選択から工法、設計(工事の監理も含む)、構成部材(仕様、仕上げ)、施工方法、施工業者(ゼネコン、ハウスメーカー、デベロッパー、地元ビルダー、工務店等)、施工金額、施工時期、施工期間、各工種(基礎工事、木工事、鋼製建具工事、壁工事、屋根工事、電気工事、設備工事、付帯工事等20工種あまりに及ぶ下請け発注工事)の施工管理、品質管理、工程管理ならびに下請け業者の質等の全てが総体的に絡み合って構成、構築される物なので、完成度の高い建築物を造ることが如何に難しいことかは一般の方々でも理解して頂けるかと思います。
特に、マンションならびにホテル等の大きな構造物は、上記の多くの要素の一つ一つが大きく、その調整や管理をわずかに誤ったり遅らせたりした結果は大きな問題を残すことになり又、大きなプロジェクトゆえに発注者や施工管理者側から見え難い(見逃されてしまう)部分も多々発生し易いと言えます。
それに加えて、発注者側からの大幅なコストダウンの要求ならびに建設業者から下請け業者への同等の要求と、このような状況下では実質的な施工を行なう下請け業者に資質や施工、品質管理を100%望むことは難しいでしょう。
 しかし、前述しました多くの要素が適正な総合管理の元で正しく構成、構築されたマンション等であれば構造的な部分では安全(本来であれば購入者にとっては大前提であり、国の審査機関が許認可を下したお墨付き)と言えるでしょうが、分譲マンションを購入するという行為は購入者にとって、そのマンションに住む人たちと将来に渡り、運命共同体となるという非常に難しく不透明な問題も合わせて抱え込むことになることを認識すべきです。

次回「マンション購入は運命共同体への参加」をご覧下さい。

引用文献 「後悔しない住宅造りの為のコンサルティング

      モリス住宅総合研究所 監修

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