家相のお話
家相とはもともと昔の中国で生まれたもので、日本に持ち込まれ、気候風土や風習に合わせ広まっていったようです。
家相では、北東の方角を鬼門といい、その対角の南西を裏鬼門としています。この鬼門や裏鬼門に浴室、トイレ、台所などのような湿気のある部屋を設けたり、玄関や出入り口を設置することは良くないとされています。また、こうした家相は、それなりの生活の知恵から生まれたものでした。
鬼門は、最も日当たりの悪い場所で、そうした位置に湿気のある部屋をつくれば、じめじめして不衛生になってしまいます。玄関を鬼門につくれば日陰で暗い感じになります。
また、裏鬼門の南西は夏場には西日にさらされる位置ですから、食物の腐敗を早めたり臭気がこもったりします。
しかし、現在では断熱材や防湿剤、冷蔵庫や水洗トイレそして給排水設備等が普及し鬼門を嫌う科学的な根拠は薄れています。
その為、家を建てる時は家族構成や建築場所の状況・規制・制約が多い中でより住みやすく、使いやすい間取りを第一に考えることが重要になります。
家相にとらわれることにより生活しにくくなることもある為、現在の住まいに何を取り入れるべきか、取捨選択していくことが大切です。
モリス住宅総合研究所 監修